科学史への問い1
歴史という時間軸は相互方向にあるものではない。
常に未来から過去に向かって走らされている時間軸である。
過去という、過去においては現在という時点において未来を空想することと、未来から過去を空想することとは全く別個のものであるという認識が必要とされるだろう。
ただ、法則的に考えるならば過去は現在という時間軸に必ずしも繋がるものではないが、現在は過去と繋がっている。
このことから、現在という時点を考えるにあたって過去というものは切り離せないものといえる。
人は生まれた瞬間から時間の流れを生きる。
時間の流れを生きる限り、過去という時点を積み重ねていく。
その積み重ねた時点は一本の人生という線になる。
これで人を構成している要素のほとんどが過去であるといえるだろう。
そういう意味では、厳密な現在などは存在しない。
現在を認識した時点でそれは過去となるものだ。
ではその未来の一点から過去を俯瞰することにはどんな意義があるのだろうか。
現在に活き続けている法則や発見を通して繋がることにはどんな教育的価値が含まれているのだろうか。